死亡通知はがき(訃報)への返信マナー|お悔やみ状についても解説

死亡通知はがき(訃報)への返信マナー

死亡通知の返信は速やかに、かつ礼儀を保つよう配慮が必要です。
しかし、急に死亡通知が届いたときに、どのように返信してよいか困る方もいるでしょう。
この記事では、死亡通知はがきの種類や返信の書き方を、例文を交えて紹介します。また、葬儀に参列できない場合に送付するお悔やみ状のマナーも解説しています。

死亡通知はがきは2種類

死亡通知はがきは、葬儀前に送付するものと葬儀後に送られるものの2種類があります。返信内容も、死亡通知がどのタイミングで送られてくるかによって異なります。
最近は家族葬や小規模な葬儀が増えたことにより、葬儀後に死亡通知が送られてくるケースが多くあります。
そのような場合は、お悔やみと、相手を労わる言葉を添えて返信しましょう。

※お母様の訃報の場合
このたびは御母堂様の訃報に接し 謹んでお悔やみ申し上げます
突然のことで驚きを禁じ得ません
本来ならばお伺いしてお見送りさせていただくところこの度は失礼いたしました
ご家族様の悲しみいかばかりかとお察しいたします
どうぞご無理をなされませんようご自愛くださいませ

差出人の情報

死亡通知が葬儀前に送られてきた場合で、葬儀に関する案内がなければ、下記のように返信しましょう。

このたびはご愁傷様でございます
お辛い中ご連絡をいただきありがとうございます
直接お見送りさせていただきたく存じますので
今後の日程が決まりましたらご一報ください

差出人の情報

死亡通知はがき(訃報)への返信手段

死亡通知を受け取ったら、なるべく早く返信しましょう。返信方法は、原則相手の連絡手段に従います。
最近では、緊急の場合はメールやLINEで返信してもよいとされていますが、これらはあくまでも略式の返信方法です。葬儀前で日程確認を急ぐようなケース以外では失礼にあたります。葬儀後に死亡通知をはがきや手紙で受け取った場合は、書面で返信してください。

死亡通知はがき(訃報)への返信マナー

死亡通知はがき(訃報)への返信マナーを6つ解説します。

1. 死亡通知を受け取った直後に返信
2. 簡潔な内容にする
3. 故人に敬称を用いる
4. 忌み言葉は使わない
5. 死因を尋ねない
6. 各宗派のルールに従う

訃報に関する連絡は通常のやりとりとは異なり、忌み言葉を避けるなどの配慮が必要です。失礼のないように、マナーを把握して対応しましょう。

死亡通知を受け取った直後に返信

死亡通知は、訃報を受け取ったらすぐに返信しましょう。いただいた知らせにはなるべく早く対応することが礼儀です。
もしも死亡通知への返信が遅れてしまった場合は、一言お詫びや遅れた事情を添えるようにしましょう。

簡潔な内容にする

死亡通知を受け取った後の返信は、簡潔な内容にまとめましょう。一般的なお手紙などの返信と違い、時候の挨拶や近況報告は不要です。

死亡通知の返信には、以下の内容を記載します。
● お悔やみの言葉
● 訃報に驚いている旨や悲しみの念
● 遺族へのねぎらい
● (葬儀前に訃報を受け取った場合)通夜・葬儀への参列可否

家族を失った遺族は長文を読んでいる余裕がないうえ、言葉ひとつにも敏感になっています。なるべくシンプルにお悔やみの言葉を告げるようにしてください。

故人に敬称を用いる

死亡通知への返信では、故人に敬称を用いましょう。一般的な敬称一覧を紹介します。

祖父 御祖父様
祖母 御祖母様
御父上様
御尊父様
御母上様
御母堂様
御夫君様
御主人様
御主君様
御令室様
御令閨様
奥方様
御令兄様
兄上様
お兄様
御令弟様
弟様
御令姉様
姉上様
お姉様
御令妹様
妹様
息子 御子息様
御令息様
御息女様
御令嬢様

忌み言葉は使わない

死亡通知への返信に、忌み言葉を使ってはいけません。忌み言葉とは不吉な印象を与える言葉です。遺族が返信を読んだ際に不快な思いをしないように、忌み言葉を使わないよう配慮して返信しましょう。

【死亡通知への返信に使ってはいけない忌み言葉】
● 重ね重ね
● ますます
● たびたび
● 消える
● なくなる
● 大変
● 再び
● 続く
● 相次いで

句読点は使わずに、文章を区切りたいときは空白や改行で文章を区切りましょう。
※補足:メールやLINEでの返信の場合は、句読点をつけても問題ありません。

死因を尋ねない

死亡通知への返信では、死因は尋ねないようにしましょう。遺族は家族を失ったばかりで、まだ気持ちの整理がついていません。そのような状態で、故人の死因を尋ねると辛い記憶を掘り返すこととなります。

各宗派のルールに従う

死亡通知への返信は、各宗派のルールに従いましょう。仏教ではお悔やみの言葉として「ご冥福をお祈りします」と伝えますが、相手がキリスト教や神道の場合は、ご冥福という言葉は使いません。
キリスト教の場合は「安らかな眠りにつかれるようお祈り申し上げます」が一般的です。
神道の場合は「御霊のご平安をお祈りしております」と伝えます。

相手の宗派が不明なときは宗教的な用語を使わず、「哀悼の意を捧げます」「安らかな旅立ちをお祈りしております」などと伝えましょう。

葬儀に参列できない場合はお悔やみ状を送る

葬儀前に死亡通知を受け取ったものの、参列が難しい場合はお悔やみ状を送りましょう。
1. 送るタイミング
2. 記載内容
3. 送付時のマナー
4. 香典を一緒に送るときの注意点

お悔やみ状にも送付マナーがあります。相手に失礼にならないよう、マナーを把握してお悔やみ状を送ってください。

送るタイミング

お悔やみ状を送るタイミングは、基本的に訃報を受け取ってすぐです。
葬儀前の死亡通知は参列確認の意味合いもあるため、すぐにお悔やみ状を出しましょう。

記載内容

お悔やみ状には、以下の内容を記載します。

【お悔やみ状の内容】
● お悔やみの言葉
● 弔問を欠席することに対してのお詫び
● 香典を同封したこと(同封する場合)
● 結びの言葉
● 差出人の情報

以下にお悔やみ状の例文を紹介します。

このたびは●●様の訃報に接し心よりお悔やみを申し上げます
やむを得ない事情によりご葬儀に参列できず誠に申し訳ございません
心ばかりではございますが同封のものを御霊前にお供えいただきますようお願い申し上げます
ご家族様におかれましてはご自愛のほどお祈り申し上げます

差出人の情報

送付時のマナー

お悔やみ状を送付する際は、通常は白色で無地の便箋と封筒、またははがきで送ります。弔事で使われる、供花などをあしらった淡い色調の絵柄のあるようなものでもよいでしょう。 文面は、手書きする場合は薄墨の筆、印刷する場合は行書や楷書など筆文字書体で縦書きするのが丁寧です。薄墨を使用することで「個人を失った悲しみの涙で、文字が薄くなってしまった」ことを表すためです。しかし、現代では、読みやすさの点から文字色は黒を使うことも多くなってきました。
封筒に入れる際は、和封筒の場合は三つ折り、洋風の封筒であれば二つ折りにして送ります。はがきで送付する場合は、白色のはがきまたは弔事用のはがきを選んでください。 お悔やみ状を送る際は、切手選びにも注意してください。はがきの場合は弔辞用の切手が郵便局で売られているため、弔辞用切手を使いましょう。
封筒の場合は華美なデザインを避けて、白や紫など落ち着いたデザインの切手を使ってください。

香典を一緒に送るときの注意点

お悔やみ状に香典を同封するときは、現金書留で郵送しましょう。通常の郵便では、現金を郵送することが法律で禁じられているためです。
現金書留専用封筒を使い、葬儀会場宛に送る場合は”気付”で郵送します。

まとめ

以上、死亡通知(訃報)を受け取った際のマナーについて説明しましたが、大切なのは「遺族の気持ちに寄り添って対応する」ということです。
遺族に不快な思いをさせないよう配慮することは必要ですが、形式にとらわれすぎるのではなく、故人に対する思いやご家族へのいたわりの気持ちをもってふるまえば、それは相手に伝わるはずです。
たとえば葬儀が済んだ後で通知を受け取ってお悔やみ状を返信する場合など、遺族の気持ちが落ち着いた頃合いであれば、故人との思い出を綴って送るのもよいと思います。

監修:森口 久美子
日本国内トップシェア、プライム上場企業の美容メーカーにて10年勤務。社長秘書、及び営業を任務。
秘書業務の遂行や秘書マニュアル作成のみならず、営業でも店販導入初月売り上げ全国1位の店舗の教育担当をするなど、多岐にわたる業務に従事。

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