海外に年賀状を出すには?マナーやコツを押さえて気持ちを届けよう

2023/10/12 更新
海外に年賀状を出すには?マナーやコツを押さえて気持ちを届けよう

社会の国際化が進み、外国人が日本に住むことも、日本人が海外に住むことも珍しくなくなっています。また、来日する外国人も増えていますので、外国に友人ができた、という方も多いのではないでしょうか。
そうした友人・知人にも、年末年始の挨拶に年賀状やグリーティングカードを送ってみませんか?今回は、海外に年賀状・グリーティングカードを送るときに最低限押さえておきたい基本ルールやマナーなどについてご紹介します。


海外のお正月とは

海外にも新年を祝う習慣がある国や地域がたくさんありますが、「お正月」の日にちや祝い方はさまざまです。

例えば、アメリカでは日本と同じように1月1日がお正月ですが、お祝いの行事は12月31日から始まり、大晦日の夜には親しい人たちが集まって、盛大にパーティーを開くようです。ニューヨークのタイムズ・スクエアでは大きなイベントが行われ、何千人という人が集まることで知られています。オランダなどでは新年の瞬間に市民が至る所で花火を打ち上げてお祝いしたり、スコットランドの首都エジンバラでも大晦日からお正月にかけて夜通し大規模なお祭りが開催されたりと、賑やかに新年を祝うところもあれば、スペインのように新年12秒前から時計の鐘に合わせて1粒ずつぶどうを食べるという、変わった風習があるところもあります。

スペインのカウントダウン

アジアでは中国やベトナムをはじめ今でも旧暦のお正月を盛大にお祝いする国が多くあります。大型連休となるため多くの人が帰省して家族で団らんし、正月料理を食べて、お年玉を贈り合うという伝統が今も受け継がれています。

中国のお年玉袋

同じアジアでも上座部仏教を信仰するタイやミャンマーなどの国々では4月にお正月を祝う風習があるのですが、現地は一年で最も暑い時期にあたり、水かけ祭りで盛り上がることでも有名です。


海外でも年賀状の文化はある?

日本では、お正月には年賀状を送って新年の挨拶をする文化があります。似たような風習は、アジア諸国を中心に見られます。韓国や中国では旧正月が大きなイベントであり、そのときに年賀状のやり取りをするようです。
欧米では、年末年始に関わるグリーティングカードは、クリスマスの時期に送り合うのが一般的です。欧米のクリスマスカードは、もともとはキリストの生誕を祝って信者同士で交換されるものでしたが、近年では新年を祝う意味も込められる傾向にあります。

海外にも年賀状を送ってみよう!

年賀状、クリスマスカードと、名称の差はありますが、年末年始にグリーティングカードを贈る習慣のある国や地域は結構あります。海外に友人ができたり、日本の知人が海外に移られたりした場合は、ぜひ日本から海外へもグリーティングカードを送ってみてはいかがでしょうか。

宛名の書き方

海外へ送る手紙の宛名面の書き方は、日本の住所に送る場合と異なります。以下のルールを押さえておきましょう。

はがき、カードは横長に使う

はがきやカードは横長に置いて使用し、文字も横書きに書きます。日本のはがきで郵便番号を記載する欄などが印字されている場合も、はがきを右回りに90度回転させた形で使います。

宛名面に記載すること

宛名面に記載するのは、
・宛先住所氏名
・差出人住所氏名
・「POST CARD」「AIR MAIL」の文字(あいている箇所に)
です。
なお、日本の年賀はがきを使う場合、お年玉くじや「年賀」の文字が入っていますが、これらを切り取ったり消したりする必要はありません。

住所・氏名の書き方

住所や氏名は、英語または送り先の国で通用する言語で記入します。
日本では住所の下に名前を書きますが、海外へ郵便を送る場合は名前を先に書き、その下に住所を続けます。また、日本では宛先を左上に、差出人を右下に書きますが、海外へ送る場合は左上に差出人を記載し、右下に宛先の住所氏名を書きます。
ただし、中国や台湾など漢字で宛先を表記する場合、日本と同様、郵便番号・住所を先に書き、その下に氏名を書けばOKです。

●名前の表記

英語で表記する場合、個人の名前は「敬称+フルネーム」の形で書きます。敬称とは、男性なら「Mr.」、既婚女性なら「Mrs.」、未婚女性なら「Miss」を付けます。既婚か未婚かわからない場合には「Ms.」を使います。
夫婦宛に送る場合は、「Mr.&Mrs.+夫のフルネーム」とを記載するのが一般的です。

●住所の表記

日本では、「都道府県→市区町村→町名→番地」と、広い方から先に書きますが、海外に英語で郵便を送る場合は逆になります。狭い範囲から順に、「建物名と部屋番号→番地→町名→市区町村→都道府県(州)→郵便番号→国」と書きます。また英語の場合、国名は必ず大文字で書きます。

差出人の欄に記載する日本の住所の書き方の細かい部分は以下をご参照ください。
・市町村:「〇〇-shi」「〇〇-city」「〇〇」いずれの表記でも可
・区:「〇〇-ku」
・都道府県:北海道は「Hokkaido」。その他は、「Tokyo」「Aichi」など、都(to)、府(hu)、県(ken)を省略した名称で記載。

メッセージはその国の言葉で書いてみよう!

年賀状の文面と言えば、「明けましておめでとうございます」と新年を祝うのが定番です。
海外へ送るときも、内容は同様で良いですが、ぜひその国の言葉で書くことにチャレンジしてみましょう。

主要言語のメッセージ例文

それぞれの国の言葉で「あけましておめでとう」はどのように言うのでしょうか。
いくつか例を挙げてみましたので、参考にしてください。

●英語

「あけましておめでとうございます。素晴らしい1年になりますように」
英語の年始の挨拶

●フランス語

「新年おめでとうございます」
フランス語の年始の挨拶

●ドイツ語

「新年おめでとう」
ドイツ語の年始の挨拶

●スペイン語

「新年おめでとう」
スペイン語の年始の挨拶

●中国語

「旧正月おめでとうございます」
中国語の年始の挨拶

●韓国語

「旧年中はお世話になりました。本年もよろしくお願いします。」
韓国語の年始の挨拶

クリスマスカードとして送る場合

特に欧米に向けて、年末年始の挨拶をクリスマスカードとして送る場合は、「Merry Christmas and a Happy New Year」というメッセージにするのが基本です。
ただ、「Merry Christmas」はキリスト教徒以外に使うには差しさわりがある可能性があるので、最近は宗教に関わらず使用できる「Happy Holidays」や「Season's greetings」という文言を使うことも多いようです。

押さえておくべきマナー

海外へ年賀状やグリーティングカードを送るときは、その国のお正月文化に合わせて最適な時期に届けるようにしましょう。
欧米諸国では、クリスマスカードが年賀状を兼ねているので、クリスマスの前には届くように送ります。届いたカードは飾って楽しむ、という習慣がありますので、12月にもなれば、届くのが早すぎるということはありません。
中華圏では、日本のお正月とは時期が異なり、「旧正月」(春節)がメインとなります。旧正月は2月の上旬にあたりますが、毎年日にちが変わるので注意しましょう。2021年の旧正月(旧暦1月1日)は、2月12日です。

カードの出し方

海外へ郵便物を送るとなると、料金が高いと思われている方も多いかもしれませんが、年賀状やグリーティングカードであれば、比較的安価に送ることができます。ただ、当然日本国内への配達よりも時間がかかりますので、料金と日数を合わせて確認しておきましょう。
グリーティングカードをやり取りする時期には、郵便が混み合って通常よりさらに時間がかかりますので、早めに投函するようにしましょう。

外国の郵便局

料金・日数について

海外へはがきを送る場合、どこの国へ宛てても切手代は一律70円です。
日本の年賀はがきを使って海外へ年賀状を送ることもできます。その場合は、年賀はがきの料金が62円(2019年年賀状より)ですから、切手部分の隣に8円分の切手を貼ります。そうすれば、世界中どこへでも届けることができます。
はがき以外のグリーティングカードは、25gまでで最大サイズ(3辺の合計が90cmかつ最大辺の長さが60cm以下)を超えなければ、90円〜130円で送ることができます。グリーティングカードの場合は宛先によって料金が異なります。郵便局のホームページから、郵便物の種類と重さ、差出地域、届け先の国や地域を選択すると料金や所要日数が確認できますので、そちらで確認するとよいでしょう。または、お近くの郵便局窓口で聞くこともできます。
なお、海外に送る郵便物は、届け先の国や地域によって、届くまでの日数に差が出てきます。また、郵便の混雑状況や輸送状況によってやや前後するので「必ず〇日かかる」というのはわかりません。おおよその目安としてとらえ、余裕を持って出すようにしましょう。

■まとめ

国や地域によって、細かい考え方や風習には違いがありますが、やはり新年は1年の区切りと捉えているところが多いです。新年を祝い、1年の幸せを祈る気持ちを、ぜひ海外の友人・知人にも届けましょう。

さまざまな年賀状デザインテンプレートについては以下にご用意していますので、ぜひご覧ください。

年賀状プリント決定版 デザインテンプレート
初日の出と龍 辰の干支人形としめ縄 富士の初日の出と空飛ぶ龍

また、クリスマスカードのデザインテンプレートも、以下に多数そろえておりますのでご利用ください。

クリスマスカード
扇と鶴の和風クリスマスカード  カラフルな切り絵のトナカイのクリスマスカード  大きなクリスマスツリー


参考資料

郵便局「新年の挨拶 日本の年賀状を送ってみよう」

リクルート AB-ROAD



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