2021年の干支「丑年」ってどんな年?性格や特徴もご紹介

2020/10/29 更新
2021年の干支「丑年」ってどんな年?性格や特徴もご紹介

そもそも「丑」とは

「丑」が持つ意味

丑(うし)は十二支の一つ。2番目に数えられ、西暦を12で割って5余る年が「丑年」となります。その他、「土用の丑の日」、「丑の刻参り」という言葉を耳にする通り、年・月・日・時刻・方位などにあてられます。

丑の月は旧暦12月(現代ならおおむね1月)、丑の刻は午前1時〜3時、丑の方位は北北東(北基準右廻り30度の方位)にあたります。ちなみに、怪談話によく登場する「丑三つ時」というのは、丑の刻にあたる2時間を4つに分割した3番目にあたる時刻、すなわち午前2時〜2時30分までの間のことを指しているのです。

また、中国の歴史書『漢書』律暦志によると、「丑」は「紐」(「ひも」「曲がる」「ねじる」の意味)で、芽が種子の中に生じているものの、出かかっていて表面に出てきていない状態を表しているといわれています。

2021年は辛丑(かのとうし)

干支というと、現代では「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の十二支を指しますが、本来干支は「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」の十干と十二支を合わせて、十干十二支で表されます。
十干十二支を簡単にいうならば、これは記号のようなもので、かつてはそれぞれを組み合わせて数字のように使われていました。60年周期になっていて、2021年は「辛丑(かのとうし)」。古文書などでは、元号と十干十二支で年号が表されているものもあり、それに倣えば「令和三年辛丑」ということになります。

丑年の人の性格や特徴

マイペースな努力家、頑固な一面も

丑年生まれの人については、「努力家でマイペース」ということがよくいわれます。牛が草を食べる時しっかりと反芻するように、何事もじっくりと考えて、納得がいくまではなかなか動き出しません。その代わり、いったん意思が決まると他人の意見に惑わされることなく自分のペースで突き進んでいきます。温厚な性格で頭の回転が良く、面倒見の良い人が多いので、リーダーとして頼られることも多いですが、天狗になったりすることもありません。

努力を惜しまずコツコツと我が道を進む丑年生まれの人は、頑固で意地っ張りな面も持っています。周囲から見て遠回りとなることをしていたとしても、本人は納得をしておこなっていることなので、助言には耳を貸しません。そのため、他人より回り道をしてしまう生き方をする傾向もあります。また、良い結果になればいいのですが、悪い結果になったとしてもそれを認めにくい性格でもあります。

また、使役に耐える牛の姿から想像できるように、我慢強く粘り強い人が多いのですが、ひとたび我慢の限界に達すると突然怒りだし、全て出し尽くすまで止まりません。日頃は温和なだけに、周囲は驚いてしまうかもしれませんが、だからといって誰かと大喧嘩になることはあまりないでしょう。

相性のよい干支

お互いの足りない部分を補いあい刺激となる子年(ねどし)や寅年(とらどし)、性格的に似たものを持つ巳年(へびどし)とは相性が良いです。明るい性格の申年(さるどし)や社交的な酉年(とりどし)も、丑年の良い相談相手になります。

神社に牛の像があるのはどうして?

神社には色々な動物をかたどった像が飾られていることがありますが、その中には牛もいます。神社の境内で、足を折り曲げて座っている牛「臥牛(がぎゅう)」の像を見たことはないでしょうか。この牛の像は、「撫でると願いが叶う」ともいわれ「撫で牛」「ねがい牛」などとも呼ばれています。ちなみに、全国の天満宮の総本社である北野天満宮(京都)には、唯一「立ち牛」の姿も見ることができます。

牛を祭っている神社で特に有名なのが、菅原道真公を祭った「天満宮」や「天神社」です。(「天神」の別の呼び方が「天満宮」です。)天満宮は「受験の神様」「厄除けの神様」として有名な天神さま(道真公)を祭っており、牛は「天神さまの使い」といわれています。

その由来には次のような諸説があり、どれも道真公と牛との深いつながりを示すものです。

  • 菅原道真公が丑年・丑の日・丑の刻生まれで、日頃からよく牛をかわいがっていたことや、亡くなった日も丑年・丑の日・丑の刻だったという説。
  • 道真公が死去した際に、喪の車を引き出したところ途中で牛車が動かなくなったので、公の意志であるとしてその場所(後の大宰府天満宮)に埋葬した。
  • 道真公は没後神格化され、「天満大自在天神」の呼称が付けられた。仏教では「大自在天神は白牛に乗る」とされているので、道真公も牛に乗るということから。
  • 道真公のもう一つの神号「日本太政威徳天」も、密教の大威徳明王に由来し、この明王のみが牛に騎乗する姿で表現されることから。
  • 道真公が大宰府に落ちてゆく途中で、命を狙われた時、白牛に助けられたという逸話から。

丑年ってどんな年?

丑が十二支の2番目の理由

牛が十二支の2番目になった理由として有名な昔ばなしがあります。世界中でいくつかバリエーションもあるようですが、おおむね次のような物語です。

ある時、神様が動物たちに「元日の朝、私のところに到着した上位12番目までを順番でその年に大将にしよう」とおふれを出しました。すると、足がのんびりしている牛は1番になるために早く出発し、1番でゴールした…はずでした。ところが、実はゴール寸前で牛の背中に乗ってきたネズミが先にゴールし、1番を奪われてしまっていたのです。そのため、1番はネズミとなり牛は2番になったのでした。この時、ネズミの意地悪によって12番目に入れなかった猫は、ネズミを恨んで追いかけるようになったのだとか。

ただし、これはあくまでも後年に作られた物語のようで、本当の理由については今のところわかっていません。

よいことの前触れの年?

牛は古くから酪農や農業で人間を助けてくれた大切な動物でした。大変な農作業を最後まで手伝ってくれる働きぶりから、丑年は「我慢(耐える)」、「これから発展する前触れ(芽が出る)」というような年になるといわれています。

過去にあった丑年の出来事

1961年−アメリカの第35代大統領にジョン・F・ケネディが就任、「地球は青かった」の発言で有名なユーリイ・ガガーリン飛行士を乗せた宇宙船が地球一周に成功しました。日本では、坂本九さんの『上を向いて歩こう』が大ヒットしています。

1973年−オイルショックによる買い占め騒動が起きます。モノ不足が心配される中、大手コンビニエンスストアチェーンが1号店を出店。また、この年、国内出生数はピークを迎えています。

1985年−ゲームの『スーパーマリオブラザーズ』が発売され大ヒット、アメリカでは映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が公開されました。

1997年−世界初となる量産型ハイブリット車トヨタ・プリウスが発売。アメリカでは『タイタニック』が公開され、世界中で大ヒットしました。

2009年−国内では、衆院選で民主党が歴史的勝利をおさめた「政権交代」や「裁判員制度が開始」が大きな話題となりました。また、野球のイチロー選手と松井選手がメジャーリーグで大活躍しました。

まとめ

十二支の2番目で、芽吹きを迎えようとする丑年。過去には、人類初の宇宙飛行や、日本では自民党から民主党への政権交代、ハイブリッド車のデビュー、コンビニエンスストアチェーン1号店出店など革新的な出来事もありました。
令和になって初めての丑年、2021年はどんな年になるでしょうか。
2020年は新型コロナウイルス・パンデミックによって世界中が多くの困難に見舞われました。2021年は皆でコロナを克服し、その中から数々のイノベーションが生まれ、希望に満ちた年になるとよいですね。

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参考文献

・天野たかし『うし年生まれの本 十二支占い』(明鏡舎)



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